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2014.03.22

混乱と解決

あれは3ヶ月前の「個人的な体験」
と、大江健三郎の小説のタイトルを拝借。

少し早く出勤する土曜日のこと。
私は今まで同様、最寄り駅から7時56分の快速に乗った。
次の停車駅で各駅停車に乗り換えると、8時少し過ぎに
水仙の家のある駅に到着する・・・予定だった。
今まではそうだった。

なのに・・・
快速を降りた駅にいるはずの
各駅停車の電車がない

ええ~っ
頭の中は真っ白、大混乱。
最近、記憶に自信を失くしているため、
「どこかで間違えたのかなあ、なんでかな???」
と懸命に考える。

そして、ふと思いつく。
もしかして、ダイヤ改正?

スマートフォンで時刻表を調べると、やはり変わっている。
そうだった。
新しい駅ができたので運行時刻が変わったのだった。
ホームでもお知らせのポスターを見かけたような気がする。

やっと落ち着いた。
そうすると、次にすべきことが分かる。
メールで、予定よりも少し遅れる旨を他のスタッフに連絡すれば良い。

こうして書いてみると簡単なことなのだが、
実はダイヤ変更に気づくまでの時間が、
この時はとてつもなく長く感じられて、その間私は混乱し続けていた。

もしかして認知症の人の多くは、
こうした混乱が続いているのではないだろうか。

今までと状況が違う、今までと同じように行動したのに結果が違う。
我々の場合は「ダイヤ改正」に気づき、改正された事実を覚えていることができる。
けれど、認知症の人の場合は
その変化の理由を理解することが難しい、或いは、変化したという事実を
覚え続けることが難しい。
だから、それがイライラや怒りや無気力や、なんやかんやの行動につながる。

あの時の混乱、ダイヤ改正に気づくまでの混乱状況が
長く続くとしたら、しょっちゅう起こるとしたら、
私はとてもしんどくなる、耐えられない。
認知症の人は、そんな状態の中で生活し続けているのかも知れない。

『個人的な体験』が普遍の物語となり得たように、
私の「個人的な体験」が「普遍的な理解」につながるよう考えたい。


by Tam

2014.03.15

最後の交流会

水仙の家では、同じ法人が運営する
“風の子保育園”年長児との交流を年3~4回行なっています。
今回は卒園を祝う今年度最後の交流会。

一緒に歌を歌ったり、体操したり…。

園児からのプレゼントは…。

迫力ある鬼太鼓の演舞!!

利用者皆さんの期待が部屋の空気をピーンと張りつめます。
その中でバチを振り上げ、力強い太鼓の音が響きます。
皆さんの集中力は見事なものでした。
くいいるように…
目を輝かせながら…
そして、とてもあたたかな視線でした。

太鼓の音が鳴り止むと、
拍手喝采。

皆さんに感想を聞くと…
「よかった!」
「すばらしかった!」
「上手でしたね~。」
子どもたちの力の限りの演舞に感激の声。

次はAさんに質問。
「幼稚園の先生をされていたAさんはいかがでしたか?」
スタッフの質問に、
「そんなん言わないで」
と、昔のことだから…と言わんばかりに恥ずかしそうに下を向くAさん。
しかし、マイクを渡すと…
「上手でしたよ。私もこのようなことをしましたが、
ここまでするには、先生方は大変だったことでしょう」
すっかり先生目線のAさん。
とってもハキハキした言葉で、話されました。
誇りをもって働いてこられた20年間を、きっと思い出されていたのでしょう。

そして最後は、利用者の皆さんからのプレゼント。
1ヶ月程前から子どもたち一人ひとりに、
心をこめてかわいいネームプレートを製作してこられました。
作った利用者本人がマイクで「○○ちゃん」と名前を呼び、
言葉を添えて手渡します。
お孫さん、曾孫さんを思い出されているのでしょうか、皆さんいい表情。

子どもたち、利用者の方々の表情に、私たちも癒されたひとときでした。

交流会
<プレゼントを渡して握手して・・・>

by Nolilin

みなさんは、ソチオリンピック楽しみましたか?

私にとっては、冬季オリンピックといえばフィギュアスケート!!
スケート技術だけじゃなく、振り付け、音楽、衣装…
惹きこまれるように観てしまいます。

さて、私が訪問させていただいているAさん宅は、物静かで真面目なご主人と、
お話上手で社交的な奥様のお二人暮らし。

その日訪問し、お二人にご挨拶すると、
いつにないご様子のご主人が、

「観ましたか? 観ましたか!? 
スケート!真央ちゃん!!」


嬉々とした上ずった声で聞いてくださるのです。

「はい!観ました!!すごかったですよねー」 

その後は、奥様が深夜お二人で真央ちゃんを応援された様子を話してくださり、
ご主人と私はにこにこ頷き・・・・ やがてご主人はご自分の新聞に目を落とされ・・・・

・・・・いつものお宅のご様子となりました。

でも、私はその後もなんとも言えない嬉しさでいっぱいでした。

ご主人から私に声をかけてくださることも、あのように嬉しそうなご様子を拝見することも
初めてと感じたからです。

あの日、日本中のいたるところでこの話題に花が咲いたことでしょう。
前日の演技でミスが重なり、メダルの可能性はほとんどない浅田選手の、
魂がこもったような完璧な演技は私に感動をくれ、
Aさんご夫婦とその感動を共有する嬉しさをくれました。

ヘルパーの仕事を始めて、あっという間に1年が経ちます。
この場を借りて、ヘルパーとしての私を受け入れて下さり、
言葉では表せないものを与えてくださる皆様に、感謝します。

これからもよろしくお願いします!!

フィギュアスケート


by いわみっこ

1月は“いく”、2月は“にげる”・・・ 2月ももう終わりです。

節分に豆まきをして、バレンタインデーにチョコ買って、
オリンピックに一喜一憂し
大雪の寒さに震えた1ヶ月でした。

さて、私たちヘルパーが訪問させていただいているお宅では、
どんな風景がみられたでしょうか?


Aさん(女性)
  オリンピックでジャンプの高さやスピードスケートの速さに
  「怖いわ~」と言いながらもクギ付け…

Bさん(男性)
  ボソッと 
  「・・・追い風はアカンねんで・・・」 といわれるので
  「追い風はいいんですよ。」と答えると
  「ジャンプは向かい風やろ!」  ・・・なるほど。
  「オレの人生も向かい風ばかりやけどな・・・」
  う~~ん! なるほど たしかに・・・・  (失敬!)

Cさん(女性)
  フィギュアスケート真央ちゃんの記事を見ながら
  「若い子には頑張ってほしい。厳しいこともあるやろうけどなぁ~
   私は老いていくばかりやけど…」
  皆さん、あたたかい目で見守って下さったんですね。

そんな皆さんは、この寒空の中自転車を飛ばしてやって来るヘルパーに、
優しい心遣いをして下さいます。
エアコンだけでも充分暖かい部屋にファンヒーターまで出してきて、
ヘルパーの足に向けて
「寒かったやろ、あたたまり」  
水仕事には「お湯、使いや~」 
帰る時には「雪やから滑らんようにな」
ひと言ひと言に愛情を目いっぱい感じます。
私たちの思いも届いているんだな――。 
本当にありがとうございます。

来月になると、春のきざしがあちこちに見えはじめ、
陽の光もあたたかくなってくるでしょう。
「三月は大阪場所でんな~」
皆さんがお元気でたくさんの楽しみを持ってすごされることを願っています。

ソチオリンピック
by  HOT♡Y (イラストも)

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