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Aさんは97歳。
冗談を言って周囲を笑わせてくださり、
「ここに来たらずっと笑ってるわ」と明るい方。
Aさんの向かいに座っておられるのは、
ご自分の思いをしっかりお持ちのBさん。
この方、なんと98歳!

長身で細身のAさん。
「ここの食事は、なんでこんなにおいしいんやろう」
とおっしゃられながら、いつも完食されています。

Bさんは小柄な方。
「今日はごはんはいいわ。おかずだけ」
「今日はごはん3口くらい入れて」
ご自分に合った食事量を摂られています。
  
食事のイラスト

Aさんは、Bさんが少食であることを気にかけられていたようです。

ある日、食事が済んで、歯磨きのために
洗面所へ向かうAさんと一緒に歩いていた私。
Aさんが小声でコソコソ話し始められました。

「なぁなぁ、私の前に座っている人いつもあんまり食べはらへんやろ。
あのおいしいトマトにも手つけはらへんかったから、
『そのトマトの上にのってるの(らっきょうドレッシング)
ちょっと食べてみはったらどう。おいしいよ~』って声かけてん。
そしたら、お箸つけてくれはってん。」

だんだんAさんの声がイキイキしてきました。
Aさんの話はまだ続きます。

「そしたらな、その後ペロッとトマトを食べてしまわはって、
残った汁まできれ~いに飲んでしまわはってん。」
なんともうれしそうに話してくださいました。

私も、うれしさとほんわかした気持ちとで、顔がゆるみ、
そして2人でニヤニヤ、ニヤニヤ。


歯磨きが終わり、エレベーターで上の階に異動するAさんと私。
そのエレベーターにBさんも乗り込んでこられました。
Aさんと私の目が合いました。

私はBさんに話しかけました。
「Bさん。今日のお食事いかがでしたか?」
「おいしかったわ」
気持ちのこもった返事が返ってきました。
Aさんと私は再び目を合わせ、フフッ。
エレベーターの中の会話はこれだけ。
でも、なんとも言えない素敵な空間でした。


katakana_72_re.pngおいしいらっきょうドレッシングの作り方
   
らっきょう     みじん切り
バジル      みじん切り
らっきょうの甘酢
オリーブ油 

こしょう

加減をしながら混ぜていく。
おいしいらっきょうドレッシングのできあがり。

トマトサラダ

by Nolilin





今年は、9月に入った途端に涼しい風が吹き、
いざ実りの秋!の気配が漂ってまいりました。
近頃は、スーパーマーケットでは季節を問わず
いろいろな食材が手に入るようになりましたが、
やはり旬の食材が並ぶと購買意欲が湧くものです。

ヘルパーYukiの家では、偏食な家族がいるためか、
季節感のない献立が食卓に並ぶことが多いのですが、
利用者の方のお買いものに季節の移り変わりを感じます。

Aさんから
「そろそろ里芋の大きいのが売ってないかしら」
とのおことばに、なるほどそういう時期だなあと気づかされました。
里芋も季節外れのものは小さいので
「皮を剥いたら食べる所なくなってしまう・・・」
じっと我慢のAさんです。

Aさんはフキの煮物も大好物です。
「生のフキがあれば、ゆがいてくれれば、ゆっくり自分で筋を取るから」
とおっしゃいます。
ついこの間も突然、
「フキが食べたい! けど、あれは春先やなあ・・・
でも!スーパーなら売っていないかなあ~」
とポツリ。
さっそく見て参りましょう!と張り切ったのですが・・・
さすがにございませんでした。はい・・・(残念!)

秋刀魚のご依頼があった時は、うまい具合に生きの良い生秋刀魚があったので、
背中が青々とした良ものを選び、ポリ袋に入れてレジに持っていきました。

さんま

バーコードのシールなしの秋刀魚にレジ係のお嬢さん、しばし固まり
隣のレジの店員に救いを求めるような眼差しで
「この魚・・・何でしたっけ?」
「秋刀魚、秋刀魚!!」
との会話が聞こえてきました。この話をAさんにすると、
「若い子はあまり丸ごと焼いて食べないのかしらね」
と大笑いされていました。

またある時はBさんから
「無花果、売ってないかしら?」
とのご質問が。 
ありましたとも!
前日に某スーパーでお買い物をした時に見かけましたので、
早速購入してまいりました。いちじく
召し上がった感想は
「ああ懐かしい!」
Bさんのご実家には庭に無花果の木があり、実が成ると自由にもいで食べていたそうです。
「昔は甘いお菓子なんてないし、甘い無花果がおいしかったから、
実の成るのが待ち遠しかったわ。
こっちにお嫁に来てからは一度も食べてなかったから何十年ぶりやろ」
と話され、思い出の味を再び味わっていただけて良かったな、と嬉しくなりました。

これからも、旬の食材をきっかけに、
皆さんの四季折々の思い出話を聞かせていただけるかもしれませんね。
季節音痴のYukiにとっては、利用者さん方がそれを教えて下さる貴重な情報源なのです。

ああ、四季のある国に生まれてよかった!と、
秋になると特にそう思うのは、食欲の秋最優先の思考回路だからでしょうかね?

秋の味覚

by  Yuki

水仙の家の誕生日会では、
その方のお好きな歌を皆さんと歌ってお祝いしています

先日も、Aさんの誕生日会に向けてご主人にお好きな歌をうかがったところ、

「『他人船』って曲は、家内が町内会の集まりや、
旅行なんかの時に、よう歌ってました。」
「まわりの人からもうまいって言うてもらってたみたいで」


「それは絶対、歌ってもらいたいなぁ」

「あとは、子どもたちが小さい頃は、『どんぐりころころ』をよう歌ってて、
なんかメロディに適当に歌詞をつけて、よう替え歌を歌ってたましたなぁ」


「へぇ、どんな歌詞つけておられたんですか?」

「どんな歌詞やったかは覚えてないけど、
毎回おもしろいのんから、適当なんから、
いろいろな歌詞をつけて歌ってましたで。」


「おもしろいお母さんやったんですねぇ」

「もうえぇ言うても歌ってましたなぁ、はははっ」

「歌がお好きやったんですかねぇ」

「最近は全然、そんなん歌ってるの見たこともないし、
覚えてへんかもしれへんけどなぁ」

と、ご主人は当時を思い出しながら笑い、思い出の曲を教えてくださいました。

ご主人にお聞きするまで知らなかったAさんの一面。
町内会の集まりで『他人舟』を熱唱していたAさん。
やさしく楽しいお母さんとしてのAさん。

まだまだ知らないAさんがたくさんいるんだなぁ。

誕生日会までに、Aさんに
「今日は十八番の他人船をぜひ聴かせてくださいね」と声をかけると、
「へへへ、うーん、そんなん覚えてないでぇ」との返事。

あぁ、でも、歌ってくれへんかなぁ。
歌って欲しいなぁ。

そして、誕生日会本番。

『他人船』の音楽が流れると、最初は小さな声でしたが、
どんどんとはっきりと声が聞こえてきて、とてもきれいなAさんの声が
歌詞をしっかり見ながら、3番まで歌われました。

ご主人が言うてはった通りうまいし、めっちゃ綺麗な声・・・

その様子をご主人にお伝えすると

「へぇ、まだ、覚えてるもんやなぁ。
そんなにちゃんと歌うとまで思ってなかったですわ」


と笑っておられました。

次はご主人にも歌ってる姿を見ていただきたいものです。

誕生日会で歌う1曲1曲には、
みなさんそれぞれに思いや、エピソードがあるものばかり。
だからこそ、その1曲1曲をこれからも大切にしていきたいと思います。

P9020549s.jpg
AさんファンのBさん「握手してもいいかなあ」
Aさん        「かまへんで!」

by オリーブの星

2014.09.10

帰り道

仕事からの帰り道、
いつものように自転車をこぎながら、
暗くなるのが早くなったな~と感じた。
空を見上げるときれいなまんまるな月。
(丸ではないかもしれないけれど、私にはまん丸に見えた)

そういえば、うるさく鳴いていた蝉の声がいつの間にか聞こえなくなり、
耳を澄ませば、違う虫の声。
朝夕と肌寒く感じるようになっている。
昼間は、まだまだ暑いけれど、
「もう、秋なんだ」とつぶやく。
季節は確実に移り変わっている。
きっと感じていたはずなのにと思いながら、家路を急ぐ。
あまり急いで帰りたくないような気にもなりながら…。

家に帰れば、受験生がのんきにテレビを見、ゲームをしている。
いつになれば、エンジンがかかるのやら、
春に泣いているのか?
笑っているのか?

湯船につかりながら、帰りみた月を思い浮かべ、
月でウサギが餅をついていると思っていた時期もあったような、
今は月見団子かな、など考えていると、

子どもが小さな頃に
「お月さまこんばんは」という絵本を布団の上で、
川の字(真ん中が長かったけど)になって読んだことを思い出した。

あの頃の子どもたちは、かわいかったな~
(今もかわいいと思う。ただ、自己主張が強くなっただけ…)

月を見ていろいろなことを思い出した。

目と耳で感じる季節、もうすぐキンモクセイの香りもしだすのかな?


月
by Yuna

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