FC2ブログ
毎週木曜日は水仙販売の日です。
水仙販売では、丹波の農家から直接仕入れた旬の野菜と、
ワークセンター豊新のパン工房で作ったパンを売っています。

水仙の家のご利用者の中にも毎週木曜日を楽しみにされている方が多くおられます。
今回はそのなかのご夫婦について書きたいと思いました。
いつもパンをたくさん買っていただいているAさんご夫婦。
中でも、ご主人はメロンパン、奥様はカレーパンが今は大のお気に入り。
朝昼晩の合間にパンを1つずつ食べるので翌日にはなくなると話されています。
先日、奥様の入れ歯が壊れた時には、
「おかゆなども食べられない状態なのでデイサービスを休みます」との連絡がありました。
心配なので「ぜひ来ていただきたい」とお伝えすると
「パンだけしか食べられないから」とのことでした。
ご主人は来所され、いつものようにパンを買っていかれました。

DSC_0877.jpg

このパンはおいしいから奥様が食べてくれるとのこと。
「水仙販売以外のパンは食パンしか食べられないと言うんや」
「パンも冷凍・冷蔵で保管するから」
と話され、いつもより多く買われていました。
(後にやっぱり作りたてじゃないと少しパサパサすると笑って話されていました)
好きなものを食べるという気持ちはすごいなあと思うできごとでした。

『食べることは生きること』
こんなことを書くと、ソクラテス、ソロー、ルソーに怒られそうなのですが(笑)
食べることから元気になる。生きていられる。
『好きなものは食べたいと思う気持ち』なんて素晴らしいことだろう。

みなさんも、水仙販売のパンを一度食べてみてください。
店員さんもお待ちしています。

DSC_0001.jpg

by ハーブ王子

2016.09.25

最高の理解者

高齢者の施設で仕事をしていると、日々いろいろなことが起こる。
なかでも、もっとも辛いのは「永遠にお別れすること」。
水仙の家に異動になってから、何人の方を見送っただろうかと思う。

そして、もう一つ起こるのは、
通りすがりの人たちの「ピンチ!」に遭遇すること。
道で高齢の女性が転倒したとか、気分の悪くなった人が訪れるとか、
帰りがけに自転車同士の衝突に遭遇し、転倒した男性が心配で119番通報したことも。

もう数ヶ月前のことになるが、
駅の改札口で明らかに「自分の行くべき方向が分からない」とおぼしき高齢女性を
見かけたことがある。
なぜか、帰りがけに事件に遭遇する私なのである。
その人は改札口を切符や定期を使わずに通ったと思ったら
すぐに引き返してきた。
出てすぐのところで立ち尽くすその姿に、思い切って声をかけた。
聞くと家に帰る方法が分からない様子。
いろいろと説明しながら水仙の家まで来ていただき、
警察に連絡をとって家が分かった。

「ああ、良かった」と安堵するや否や、脳裏に浮かぶのは
お腹をすかせて家にいるであろう息子のこと。
今日は、こんなに遅くなる予定ではなかったので
夕飯の支度をしてきてはいなかった。
遅くなるとの連絡を入れ、我慢できなければ
冷凍庫に入っている非常用の焼きおにぎりでも
食べておくようにと伝える。

会議などの予定があり配偶者も帰宅が遅い時には
夕飯用のおかずを作ってから出かける。
息子が小さい頃は、
一人ご飯が続くと「今日も一人で食べるのか」と言われて胸が痛み、
逆に「大丈夫、もう慣れたから」と言われても辛かった。

高校生になった今は、食事の心配さえなければ
むしろ一人の方が気楽でいいようだが。

道に迷った女性を保護した夜、
帰宅して「ああ、疲れた」のため息をついた私に
「どうしたん?」と息子。
「ちょっと、いろいろあって・・・」と私。
すぐに、
「あっ、分かった。でも、言うと母さんよけいに悲しくなるから言わない」と息子。
「えっ、なに?」と問うた私に
「誰か亡くなったんかなと思った」と。

違う違う、と事情を説明しながら
最高の理解者やん、我が息子くん!
ほっこりと和む贈り物をもらったような気になった。



by Tam

2016.09.17

興味

Aさんは90代後半の女性です。
少し前まで大正琴を演奏されていましたが、転倒したことで身体が弱り以前のようには弾けない状態でした。最近ではレクリエーションへの参加もままならず、スタッフが心配していたある日のことです。

「今日は大正琴の演奏がありますよ」とお声かけをすると
「出ます」と返答がありました。
演奏会では大正琴の演奏に合わせ、手を振ったり足を動かしたりとリズムを取りながら口ずさむなど、楽しんでおられたAさん。
その後、「演奏会はどうでしたか」と尋ねると、
「音が合っていない」と話されました。
楽器を演奏しない私にはわかりませんでしたが、後でわかったことですが、3人のうち1人は最近演奏を始めたばかりだったのだそうです。

たとえ身体が弱ってきていても、興味を抱くことであれば意欲がみなぎり、困難を乗り越えて行動を起こしてくれるのだと再度認識しました。
利用者のみなさんが楽しめること、興味を持てることを一緒に楽しむことで、みなさんが充実した生活を送られるように支援していきたいと思いました。

04_05.jpg

by シャトル・ゴッホ

2016.09.10

挨拶100% !!

毎日繰り返される、あたり前の風景です。
マンションのエレベータに乗り込む時、居合わせた人がどちらからともなく声をかけます。
「おはようございます」とか
「こんにちは」とか。
顔見知りの方も、そうでない方の時も同じです。
そしてそこから
「今日も暑くなりそうやね」
「雨が降るんやろか?」
みたいな他愛のない会話が始まることもあります。
同じマンションに住む人どうし、たとえ名前を知らなくても、ほんのりと連帯感が生まれますし、お互いになんとなく気持ちが良いものですよね。

逆に、顔を見知った方に挨拶をしないのは、とても失礼なことだと思います。
私も知り合いの方に会ったとき、“挨拶100%”をめざしている訳ですが、
いかんせん視力がよろしくない上に、人様のお顔を憶えるのが下手なようで
色々とうまくいかない場合もあるのです。


ある日のこと
前から歩いて来る、やや高齢の男性・・・
見覚えがあるようなないような・・・
『町内会の偉い人に似ている。知っている人だったら挨拶しないとすごく失礼・・・
でも知らない人だったら嫌だなあ~
さあどうする!』
みたいな逡巡が頭の中をグルグルするのです。
思い切って
「こんちは!」と声をかけました。
相手の方は一瞬
「え?」という表情の後
「はぁ・・こんにちは・・・」とご挨拶を返してくださいました。
しかし、こそっと振り返ってみると首をかしげておられます。
そう・・・ ハズレだったようです。


また、こんなこともありました。
事務所に向かって自転車を走らせていると、前から水仙の家の白いリフト車がやってきました。
「や!ここはご挨拶!ご挨拶!」
とばかりに笑顔で片手を挙げてフリフリしたのですが、
通りすがりに見えた車体の文字は全く別の事業所さんのお名前・・・
30秒してから笑顔を引っ込めて、何事もなかったような顔で事務所に入りました。
なんとなく運転手さんのお顔が似てたんです!

私が間違われたこともあります。
訪問先に自転車を止めていると、向こうから一人の高齢男性が歩いてこられました。
ニコニコ笑顔でこちらに手を振ってくださいましたが、明らかに知らない方です。
後ろに誰かおられるのかな?と振り返って見ても誰もいません。
どんどん近づいてくる男性、すれ違う時に笑顔のまま
「ごめん、まちごぉたわ」とおっしゃいました。
思わず脱力し、二人で大笑いしました。
その後も何度かお見かけすることがあり、その度に、ニコニコと手を振ってくださるようになり、かえっていい出会いになりました。

時には人違いで気まずいこともあるのですが、やはり挨拶はしないよりした方が良いのです。
だからこれからも、間違いを恐れず、挨拶100%をめざしますよ!
私は!

aisatsu_arigatou.png

by Yuki

水仙の家では、利用者の皆さんと一緒に昼ご飯を食べ、お話をしながらも見守りをしています。
先日、私の右斜めに座っていた利用者が食事中あくびをされました。
僕は「眠いのかな?」と思い、隣に座っていたスタッフに「眠いかどうか聞いてみて」と話していました。
その間に2回あくびをするAさん。
と、看護師と責任者が慌てて飛んできました。
僕はAさんがよく夜更かしされることを知っていたので、単に眠いだけと思い込んでしまいました。「なになに?どうしたの?」と思いながらも、「2人に任せよう」との気持ちで、周りで食事をする他の利用者の皆さんのフォローをしながら食事をつづけました。
ベッドのある休養室から「手伝って!」と声をかけられて行ってみると、Aさんはぐったりとなっています。
急いでベッドに横になっていただき、看護師が口の中のものを掻きだしました。幸い口の中にはほとんど食べ物はなく、誤嚥の心配もなかったのですが…。

2分ほどで、意識を取り戻され応答もしてくださいました。

原因は、僕が水仙の家に来る前は時折見られた症状(脱水症状)とのこと。
僕が思っていた“あくび”ではなく、“生あくび”だったと、教えられました。
その後、利用者の皆さんには責任者から説明をさせていただきました。
皆さんも心配されていたようで、「よかった」「安心した」「心配だった」との声があがりました。
看護師からは、声かけで気づいたとは言ってもらったものの、ぐったりするまで「眠いのだろう」との思い込みがあったため、気づくことができなかったのだと思います。
危険の兆候に誰も気づかず、ケアをしないままだったら大変なことになっていたかも知れません。

illust4290thumb.png

本当に、介護者失格だなぁ…と、つくづく考えさせられたできごとでした。

by ハーブ王子

プロフィール

水仙の家

Author:水仙の家
職員が持ち回りで、その時に思ったこと感じたことを綴っていきます。
【ホームページ】水仙の家

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR

リンク

Copyright ©水仙の家. Powered by FC2 Blog. Template by eriraha.

FC2Ad