FC2ブログ
Aさんご夫婦は、約一年前に愛媛県松山市から
大阪の娘さんの元に引っ越してこられました。

「えーところやよ、皆やさしいしな。食べるもんもおいしゅうてなぁ」

と、地元の方言で話されます。
先日私が
「松山に旅行に行きますよ、どこかお勧めはありますか?」
と尋ねると、奥様が

「そうかい! わぁ~ いいなぁ!私も帰りたい~」

と、とても嬉しそうに話されました。
それよりもさらに、日常はベッドで寝たまま過ごしておられるご主人が
パッと目を開けられ
「おおお~!」
と歓声をあげられました。
そして私の顔をじーっとみつめ、一生懸命何かを伝えようとしておられます。
「お父さんも、喜んでるわ」
と奥様がフォロー
「私も楽しみにしているんです。土産話を待っていて下さいね」
と言うと、
「よかったなぁ~ おとうさん!」
と、お二人でニコニコしておられました。

お互い80歳を超えてふるさとを離れ
慣れない大阪で生活をすることは、一大決心だったと思います。

伝えたかったことばは
『松山城の梅はきれいやで~』でしょうか?
ご主人?

旅行当日、お二人のことを思いながら松山城を堪能しました。
お城と紅梅をバックに撮った写真を次の訪問の時に持っていって
見ていただこうと思います。

ヘルパーの仕事はただ介護するだけでなく
『その人たちが幸せに嬉しくなるような、目に見えない、ことばで表せない
何かを届けることも大切な役割である』
と、感じました。

松山城の紅梅 新
<ご主人のことば通り、紅梅はきれいに咲いていました>

by HOT♡Y

2017.02.17

ご家族の力

雪解けの水もようやくぬるみ・・と挨拶を書き始める2月ですが、
まだまだ雪解けには遠い季節ですね。

先日、水仙の家で節分週間(2月1日~7日)と、2月10日にご家族と一緒にストレス解消目的に、“遅れてきた鬼退治”と命名の交流会を開催しました。

ふだんは、お話し好きで明るく誰にでも声をかけられるAさん。午後からの節分レクリェーションでは、椅子に座ると同時に腕を組み眠りに入られました。
豆代わりに丸めた新聞紙を渡したところ、「しゃべるなと言われた」「やりません」とおっしゃるのです。
理由を聞こうにも、取り合ってくれませんでした。

僕が隣の方に新聞を渡すと、隣の方にも「しゃべってはダメです」と言われるので、レクリェーションの場から離れてAさんからお話を伺うことにしました。ところが理由は教えて下さらず、他の会話に話題を切り替えたい様子だったため、その日は他のお話をして過ごしました。

次の日、レクリェーションには誘わず隣でお話を聞きながらコーヒー豆を挽き、ゆっくりと抽出しながらお話を聞き、一緒にコーヒーを飲み始めた時に、豆まきレクリェーションに参加されなかった理由を伺いました。

Aさんはお母さんが早くに亡くなり、男手ひとつで育てられ、お父さんから「節分なんかしない」「節分のことはしゃべるな」と言われたことを話され、僕に「おかしいことですか?」と尋ねてこられました。
「おかしくないと思いますよ。僕がお父さんの立場なら同じことを言ったかもしれないですね」と返答すると、3分間くらいの沈黙を経て「昔のことです。すんません。忘れてください」・・(30秒くらい)・・「コーヒー美味しいですね」といつものAさんに戻り、会話を続けられました。
その次の日からは、「またまたここでお世話になりますね」と午後はおしゃべりをしながら、節分週間を過ごされました。

2月10日の交流会の時も、僕はAさんが「レクリェーションには参加されないだろう」と思っていました。ところが、朝のお迎え時から、交流会の案内を胸ポケットに入れて車に乗り込まれたAさん。次のご利用者の家に伺うと、ご夫婦で一緒に玄関前で待ってくださっており、車に案内しているとAさんがご夫婦に、「今日は来られるんですか?ぜひ来てください」とポケットから案内を出しながら誘われていました。

その日の午後、Aさんに「豆まき今日は参加されるんですか?」と伺ったところ、
「豆はまきません。でも会には参加します。失礼になります」とおっしゃられていたので、僕がAさんの隣に座り交流会を始めることにしました。

するとAさんは、丸めた新聞をペットボトルで作った的や、脚立に鬼の面をつけた的に向かって投げたり、スタッフが扮する鬼に新聞を投げたりと楽しまれています。
終了後は、他のご家族と一緒にコーヒーを召し上がりながら、「楽しかったです。またやってください」とスタッフやご家族に向かっておっしゃるのです。

僕一人だけでは、「Aさんは節分という行事には参加できない」と、決めつけてしまっていたと思います。

同じ年代を生き抜いた同性にしかわからないこともあると思います。
若い人から『分かります』と言われても半信半疑だったと思うし、同年代の方というだけで勇気づけられることもあると思います。

職場の先輩、後輩、僕の友だちや家族だけでなく、ご利用者からも、そのご家族からも、たくさんの人に支えられて、道が開いていくことをあらためてめて思い知ることができました。

ご家族からの悩みも聞くことがありますが、たくさんの人に支えられながら、ご家族を含めた利用者のみなさんと接していきたいと思うできごとでした。

DSC_1847新

“雪解けは必ず来るし、明けない夜はない”
これを心に刻んで進んでいけたらと思います。

by ハーブ王子

2017.02.13

伝えたい

気がつくともう2月も半ば。ついこの間お正月だったのに…。
すぐ3月になり春を迎えるのだろう。
1月はいぬ、2月は逃げる、3月は去るといわれるが本当にそうだ。
「あっ」という間に時が過ぎ去っていく。最近は、1年が過ぎるのも早くなった。
いろいろなことが起こり、ゆっくりと考える間もなく過ぎてしまう時もある。

昨年もいろいろな出会いと別れがあった。
この仕事をしていると、どうしても別れの時が来る。わかってはいるのだが…。

「我慢強い人でした」
「きびしい人でした」
「頑固な人でした」
「言ったことは曲げない人でした」
「しんどい時もあったでしょうに笑顔をたやさぬ人でした」
「自分の思い通りに生きた人でした」
「他人に迷惑をかけないように」
「言ってもどうにもならないことは言わない」
「自分のことは自分でする」

家族の方から聞いたこと、その人と接することで、言葉だけでなく、言葉にならないものもその人たちからたくさん教わった。
接した時間の長い短いはあるが、私の中に残っているものがたくさんある。
うまく言葉にできないが…。

親の背を見て育つと言うが、今まさに私は育ててもらっている。
まだまだ、未熟ではあるが私が感じたことを子どもたちに伝えていければいいなと思う。
長い時の流れの中で形は変わっていくかもしれないが、その思いはきっとずっと続いていくと思えるから。

yjimage0JZDEKQR.jpg

by Yuna

先日、ふと思ったのですが、水仙の家で1日過ごされたご利用者がその日いちばんの笑顔で帰られていることに気づいた。
もちろん“やっと帰られる”と単純に思うこともあるかとは思います。

しかし、全員が朝から笑顔で来られているわけではありません。
娘さんやお嫁さん、息子さんと口喧嘩されたり、一方的に怒られたりして
もやもやを抱えて来所されることもあります。

4連結

表情が硬かったり曇っているご利用者に気づき、時には個別に話を聞いたり、
同じような立場のご利用者にも声をかけて話し合うことによりスッキリされた表情で帰っていただく。
解決はできなくとも、ただ話すだけで心が安らいだり、自分の中で消化されたり、ご家族に伝えることで信頼関係も深まり、なんでも相談できる環境を作り出せているのかなと感じた。

2連結

“ただそこで生活しているだけで、自然に楽しくなる“ような
雰囲気を作るためには、自分が楽しめていないといけないと思う。
面白いもので、介護をしている時の相手の表情は、その時の自分の感情を映していることも分かり始めた。
“場を盛り上げなきゃ”“なんかしないと”など、焦ったり考えながらやったりするレクリエーションや話はまず、成功していない。

1連結

笑顔で迎え笑顔で送ろうと、あらためて思った。

by ハーブ王子

プロフィール

水仙の家

Author:水仙の家
職員が持ち回りで、その時に思ったこと感じたことを綴っていきます。
【ホームページ】水仙の家

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR

リンク

Copyright ©水仙の家. Powered by FC2 Blog. Template by eriraha.

FC2Ad