ヘルパー責任者から自宅の携帯にメールが届いた。
「こんばんはー!」
「連絡ください!」電話すると、利用者のAさんが救急搬送されたということであった。
私は、電車で病院に行こうかと思ったが、最終電車がなくなる時間帯であったため、
車で駆けつけることにした。
「Aさん大丈夫だろうか?」
おもわず、車のアクセルを強く踏んでいた。
1時間後、病院に着く。
夜間診療であったため、病院内は閑散とし、静まり返っていた。
到着すると、ちょうどストレッチャーでAさんが、病室に移動するところ。

ヘルパー責任者から、今までの経過を聞く。
他のヘルパー事業所からSOSの電話があり、自宅に駆けつけたこと。
救急の手配をし、その後、何時間も一緒に付き添ってくださったこと。
Aさんが入院することになったこと。
病室に行くと、Aさんは、ベッドで点滴をしておられた。
私を見つけると手招きで呼んでくださり、手をぎゅっと握ってくださった。
まず、第一声は・・・
「ここは どこ?」○○病院ですよ。と言うと、すこしほっとされた顔をされた。
「お身体の状態が良くないので、入院して、治療していただきましょうね」
「大変でしたね。今日は、ここでゆっくりやすんでくださいね」
Aさんは、うなずいて目をつむってくださった。
その後、私は、ヘルパー責任者を水仙の家まで送っていく。
車の中では
「入院させてもらってよかった」とほっとしていた。
水仙の家に帰ると、施設長と主任とが、事務所から出迎えてくださった。
「どうだった?」

「だいじょうぶ?」

こんな時間まで待っていてくださったのかと、とても驚いた。
施設長、主任、ヘルパー責任者、みんなAさんのことを心配してくださっていた。
帰り道・・・夜空の星を見ながら、
「みなさん、ありがとう 一人では何もできなかった」感謝しながら家路についた・・・
by 手品師ふーみん