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2016.10.14

届いた声

先日、実家の母へ電話した日のこと。

久々に聞く母の声。
その近くから父と妹の声も聞こえてきて
いつの間にか家族全員での団らんタイムになっていました。

『キィー、キィー』

電話の向こうで、祖父母の家にいる犬の独特な声が聞えた気がしました。

(実家に来るはずはないのに…何の声だろう)

「今、はんちゃん(犬の名前)の声みたいなのが聞こえたけど…」
と何気なく聞くと、

「え…?!」とことばに詰まる母。

「実はこの間…」と母の代わりに父から告げられたことばは、思いもしないことでした。


はんちゃんは、老衰だったようです。

しばらくことばを失ってしまいました。
(さっき声が聞えたような気がしたのは…?!)

「眠るように目をつぶってたから、きっとしんどくはなかったと思うよ」
と父のもうひと言を聞いた途端、やっと頭で理解したのか涙がこぼれました。

はんちゃんは、祖父母の家の先代番犬が亡くなり
その後輩としてやってきた柴犬でした。

小学生だった当時、数日なら飼ってもいいと許され
しばらく一緒に暮らすことになりました。
引っ越したばかりの新居にゲージが置かれた時の嬉しさは今でも覚えています。


我が家に来た日、まだ幼かった妹が何を思ったのか
「“ハンコ”(判子)のはん!」と命名し
“はんちゃん”になったことを思い出しました。


朝起きたらゲージから抜け出していたり、
せっかく買った可愛いリードを食いちぎっていたり…

妹は庭で追いかけまわされていたこともあります。

思い出すと、やんちゃなはんちゃんとのできごとがたくさんありました。


その後は祖父母の広い家に戻って暮らしていたため、
祖父母との思い出もいっぱいあったのだろうと思います。

祖父母の家に行く度に
「キィー、キィー」としっぽをちぎれんばかりに振って
私を出迎えてくれていました。

私はこのお盆休みに帰省した際、

「じじばばのこと頼んだよ」

と頭を撫でてあげたのが最後でした。

今思えば、きっと自分もしんどかっただろうに…
私のことばに、返事をするように鳴いてくれました。

dog_akitainu[2]


その数日後、利用者さんからもペットにまつわる
切ないお話を聞きました。

それは数年前、Aさんがとても可愛がって飼っていたというネコのお話。

もう力もなく、歩くこともできなかったAさんのネコ。
しかし亡くなる間際、最後の力を振り絞ってAさんの膝の上までやってきて
「ニャン」と鳴いたそうです。

「ネコでも、私のことは最後まで分かってくれてたんやなぁ…」
と涙ながらに話してくださいました。

ことばで話すことができなくても、通じ合う思いは確かにあるんだなぁ…

そこに居た存在がいなくなるってすごく悲しい。
私もAさんも、その日のことを思い出すだけで悲しくなってしまいます。
ペットとの絆は、温かくも切ないものだと感じてしまいました。


もしかしたら、はんちゃんは私に声を届けてくれたのかなぁ…。

はんちゃん、ありがとう。
今度は空から見守っててね!


by Izumo

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