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私が訪問介護で週に1回うかがっているAさん(女性)は
88歳でお一人暮らしの方です。
いつも穏やかな笑顔で私を迎えて下さいます。
娘さんがご主人と近隣の市に住んでおられ、週に一度、Aさんに会いに来られます。
Aさんは、よく
「あんまり長生きしても、いいことないで。ちょっと出かけたり
 何かをしたくても、そんなに歩かれへんし、目は見えにくいし、すぐ疲れるし・・・」
と、こぼされていました。
その度、私は共感すると共にはげますことばをかけていました。
しかし、心身の衰えの想像はできても、実体験していないため、
今はそれ以上のことばはかけられず、もどかしい思いでした。

そんなある日、娘さんからAさんに1冊の本が手渡されたそうです。
本のタイトルは
『九十歳。何がめでたい』
今、CMでも流れている佐藤愛子さんのエッセー集です。
それを聞いて、きっと娘さんもAさんが私にお話しされていたことを何度となく
耳にされていて「どうすればいいか。なにかできることはないか」と
思案されていたんだ、と強く感じました。

Aさんは
「最近、ほとんど本を読むこともなくなってたけど、この本は文字が大きいから読みやすかった。この年で本を書けること自体が、私らとは違うけど、面白かった」
と、嬉しそうにおっしゃられていました。
そして既に2度目を読まれ始めているとのことでした。

九十歳 何がめでたい

数日後、近くに住む本の好きな私の母にこの話をすると
「あっ!それ持ってるよ」
と、すぐに持ってきてくれました。さすが読書家!
読書家でない娘は、佐藤愛子さんのことも「何か名前聞いたことがあるなぁ」
程度で、著書は全く読んだことがありませんでした。
名前のイメージで、穏やかな優しい人なのかなぁ、と勝手に思い込んでいたら
度肝を抜く程、強烈なお婆様でした・・・
“高齢者の等身大の思いを代弁している弱音のつぶやき”かと思いきや
“怒り爆発(笑)”の本でした。
新聞記事等に対しても、歯に衣着せぬ意見を気持ちいい程
パワフルに意見されていらっしゃいました。
ただ“怒り”だけでなく、ユーモアや愛情もたっぷり持ち合わせた方で
それが彼女の魅力なんだと思いました。

Aさんはこの本を読まれ、同世代の人のことばに、少なからず共感し、元気をもらえたのではないでしょうか。
そして、この本を手にする時、娘さんの愛情を感じておられることだと思います。

私もこれから2度目を読もうと思っています。

by ako

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